AGAの原因

AGAは一般的に30代から50代の中年男性に多くみられる症状ですが、最近では思春期以降の若い人でもAGAで悩むことが増えてきたといわれています。AGAは進行性の症状なので、何もせずに放っておくと抜け毛や薄毛が徐々に目立ってきます。そのため、若いからといって油断はできません。

AGAの進行を抑えるためにも、その原因を把握してしっかりと対処することが大切です。ここでは、AGAを引き起こす原因についてご説明します。

○AGAの原因の1つはヘアサイクルの乱れ

髪の毛には寿命があり、伸びては抜け、また新しく生えるということを繰り返しています。髪の毛が生まれて太く長くなる”成長期”、成長が停止する”退行期”、次の新しい髪が生える準備期間である”休止期”を繰り返す流れは、「ヘアサイクル」と呼ばれています。ヘアサイクルの過程で、寿命を迎えた毛髪は自然に抜け落ちていくため、正常なヘアサイクルが保たれていれば、寝起きの枕元やシャンプーの際に、抜け毛が1日100本程度あっても、それほど心配する必要はありません。これを生理的脱毛と言います。

AGAの脱毛部分(前頭部と頭頂部)には「ジヒドロテストステロン(DHT)」という男性ホルモンの一種が高濃度にみられ、これがヘアサイクルを短くする原因物質と考えられています。AGA発症のメカニズムを順を追って説明すると、まず、毛乳頭細胞という名の、血管から栄養を取り込む細胞が髪の根元に存在しています。その付近でテストステロンと呼ばれる男性ホルモンが「5αリダクターゼ」という酵素の働きによってDHTに変換されてしまうと、ヘアサイクルに悪影響を及ぼしてしまうのです。

1回のヘアサイクルというのは、通常の髪であれば2年から6年間は維持されるものです。しかしジヒドロテストステロン(DHT)の影響を受けた毛包細胞は髪の寿命が短くなってしまうため、場合によっては数ヶ月で毛髪の成長が止まってしまうのです。これにより結果として、太く長い髪の毛になる前に髪が抜け落ちてしまいます。そのため抜け毛も、短くて細い柔らかいものが多くなります。

ジヒドロテストステロン(DHT)がヘアサイクルに悪影響を及ぼす仕組みですが、まず毛乳頭細胞には男性ホルモンと結合する受容体というものが存在し、これを「アンドロゲンセセプター」と呼びます。このアンドロゲンレセプターにDHTが結合することで、強力な発毛抑制効果がある「TGF-β1」や「DKKI」と呼ばれる化学物質が生成されてしまうのです。

そのような化学物質が毛包細胞に影響を及ぼすとヘアサイクルが乱れ、成長期が短くなることで髪の毛が長く太く成長できなくなります。細く短い髪の毛が増えてしまうと、全体的に頭髪の薄毛が目立つことにつながります。